製造業・町工場が生み出す商品に「もったいない」と「悩み」を感じて
私自身様々な業種ではありながらも12年間、製造業という「ものづくり」企業に在籍し、体を使った作る側も、生み出す側も経験してきました。 それらの経験の中で、BtoBを主に取引している企業と、BtoCを主に取引している企業とでは、ものをつくる過程や考え方に違いがあることを実感しました。
これは一個人ユーザーとして、また一女性として展示会等に行った時にも感じることですが、自分も製造業にいたので気持ちはわかるのですが、 製造業はどうしても技術や想いを見せたくなってしまいます。
しかし一般ユーザー目線で見るとそこはあまり関係がなかったりします。また、どうしても男性が多い職場となるので、女性向けの商品はちょっと的が外れていたりします。
せっかく展示会にも出展しているやる気のある製造業が、会社の優れた商品やサービスを上手く伝えられていない、魅せ方が上手くいっていないだけで本当はもっと素敵な商品になったり、話題の商品になったりするかもしれないと思うともったいない!と思ったのです。
実際お話をすると、「デザインに悩んでいる」「できる人がいない」「とりあえず作ってみた」という社長や担当者様の悩みを多く聞く機会もあり、企画デザインの経験をそこでお手伝いできたら・・という想いからもののきデザイン製作所を立ち上げ、なるべくチャレンジすることに負担がかからないような金額とサービス内容にしました。
「ただのデザイン支援」ではなく、
モノの木を一緒に育てるように新しい価値を一緒に生み出したい
「デザインの力で解決!」という押しつけがましいことはあまり好きではありませんが、デザインはより良く見せる為の手段や悩みを解決できる手段ではあると思います。
最近ではデザイン経営という言葉もあります。
せっかくの技術と想い。 それを活かしながらも企業と対等に新しい価値を一緒に生み出し、新しい販路拡大につなげて欲しいと思っています。
作っておしまいデザインからの脱却
さらに、よくあるのが「作っておしまい」デザインだと感じています。 商品のデザインはできていても、その先のパッケージまで考えられていなかったり、どのように店舗に並ぶのかイメージがしにくかったり。最終形態までを考えておく必要があります。
企画・デザインが出来る製造業への第一歩として、もののきデザイン製作所では、商品発売までの一から十までをサポートしたいと思っています。
製造業にとっては恐らくOEMの方が売り上げになるしBtoB間の取引の方が手間もかからずいいとお考えかと思います。
しかしせっかく商品を作る機会や売り上げや企業周知につなげられる機会があるならば、BtoC的なプロセスを知っておくことも必要かと思います。また、BtoCからのOEMという取引がきっと増えると思います。
最終的には注文に応じて納品するだけの下請け製造業ではなく、自社自ら発信したり、企画やデザインが提案できる企業へと一緒に取り組んでいけたら嬉しいです。